都会で働くことの大変さを改めて感じています。香川です。
帰ってきて10日程経つのですが、やっぱりせっかちな街ですね、大阪。
宮崎の良さが身に沁みるばかりです。
感覚が鈍ってしまっているので、追いてかれないないよう必死のパッチでやってます。
さて、今回のテーマは”読み手の心理をくすぐる文章力”についてです。
近頃、文章力の低下を著しく感じるようになりました。
ご指摘を受けることもありますし、「どうすればもっと上手に書けるのか」、試行錯誤しながら毎日を過ごしています。
同じようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、文章力の欠如がもたらす読み手への影響について紐解いていくことにしました。
「読み辛い」と感じさせてしまう文章は、教養の無さ、礼儀知らず、浅はかさ、冷たさなど、読み手に様々な悪印象を与えてしまいます。
果たしてこれらは、「考え過ぎ」と言えるのでしょうか。
例文を交えながら見ていくことにしましょう。
好感をもたれる文章とそうでない文章
まず、好感を持てる文章にはどのようなものがあるでしょうか。
・想像力を掻き立てる文章
・明快でわかりやすい文章
・読み手を引き込む文章
・知的で上品な文章
・誠意が伝わってくる文章
これらの要素が好感を持てる文章であると考えます。
要は、わかりやすさ、おもしろさ、うつくしさ、ありがたさを与えられるかということですね。
次に、好感をもたれる文章とそうでない文章の違いについて見てみましょう。
下記の文章を比べてみてください。
(A)暖かくなって春らしいなぁと感じる今日この頃…
(B)春の陽気に誘われて心まで浮きたつ今日この頃…
これらは、挨拶文の始まりに用いられる文章です。
どちらも同じ春の心情を綴っています。
(A)はどことなく頭が悪そうに感じてしまいますよね。
一方で(B)は、書き手の心情を豊かに表しています。
「そんなのどっちだっていい。」そう思われる方もいるでしょう。
では謝罪文の場合はどうでしょうか。
(A)今回は私のミスです。ほんと申し訳ありません。
(B)この度は多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
メールなどで謝罪するシチュエーションを想像してみてください。
これらは、ご立腹である読み手の心を鎮める文章と言えるでしょうか。
(A)には誠意が感じられませんし、(B)は定型文をそのまま使用しただけでこちらも不十分と言えます。
わかりやすさが求められる文章の場合はどうでしょう。
内容が複雑になればなるほど、わかりやすさの程度は顕著に表れていきます。
(A)天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
(B)大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス
日本国憲法「第一章 天皇 第一条」より。
少し極端過ぎましたね。
では下記の場合はいかがでしょうか。
(A)等速運動する慣性系の間において物理法則は互いに不変であるはずという原理。
(B)速度が一定ならば動いていても物理法則が同じように当てはまるはずという原理。
相対性理論の説明文ですが、(A)より(B)の方が明快であると言えるのではないでしょうか。
誰の為の文章か?使い分けと引き出し
例文で比較してみると気づいたことがあるかと思います。
それは、必ずしも正解がある訳ではないということです。
極端な例を挙げさせていただいたのはその為です。
また、いくらテーマや内容が良かったとしても、文章力が低いせいで読むことを放棄される恐れもあります。
重要なことは「用途によって使い分けができるか」、また、「使い分ける為の引き出しをいくつ用意できるか」ということではないでしょうか。
さらに、いつも「誰に伝える文章なのか」を考えながら書くことも大切です。
文章力についての記事は過去にも書いています。
ビジネスマンに贈る「差がつく文章力の考え方」については、下記の記事をご覧ください。
ビジネスマンにとって欠かすことのできない文章力について
まとめ
ホームページ?スマートフォン?
100年後には、無くなっている可能性はありますよね。
断言しましょう。
どれだけ発達した世の中であっても、文章は無くなりません。
例え、姪っ子が火星に住む時代がやってきたとしても無くなることはないでしょう。
…私たちが人間である限りは。
それが手書きであろうともなかろうとも、必ず存在し続けるのです。
そんな絶対的存在である文章を書き続けるのであれば、読み手に好感を持っていただける文章にしたいものです。
もっと良い文章が書きたいです。それでは。