リスティング広告は難しい? 中小企業でも運用しやすいネット広告とは?
Webの代表的な広告に「リスティング広告」というものがあります。これは「検索連動型広告」といって主にGoogleやYahoo!といった検索エンジンを利用した際に現れる広告のことを指します。
検索結果と連動しているということは、消費者が求めているキーワード(例えば「○○ 価格」「○○ 口コミ」)など、そういった消費者の「欲しい」の要望に対して直接広告を配信できるため、自社の商品・サービスを手っ取り早く広めるためにはとても役に立つ宣伝方法です。
「リスティング広告」が本格的に登場してからまだ20年あまりとまだ歴史が浅いのですが……そのメリットと効果の高さから、数年間であっという間に広がることになりました。
「リスティング広告」は他に「PPC(Pay Per Click)広告」という呼び名でも有名です(クリックされると費用が発生する広告」ということですね)
爆発的に有名になったため、「リスティング広告」は次のようなWEB集客に負けないステータスを持っていますね↓
- Webサイト広告(WEbサイトの中にある広告枠)
- SNS広告(Facebook・Twitter・Instagram等)
- Youtube広告
- SEO(サーチエンジン最適化)
キーワードを用いた広告という意味ではリスティングと共通しますが、予算の使い道や効果が出るまでの時間等は根本的に異なります(詳細は、当ページの下部でご説明します!)。
さて、広告・宣伝といえば大金が飛んでいくようなイメージがある模様です。しかしリスティング広告は、TVのCM等とはわけが違います。予算が少ない場合は少ない範囲でも試せるため、中小企業でもじゅうぶんに参入できます!
では、どうやったらうまく真似できるのか、どうやったら今からでも消費者を集めることができるのか、確認してみましょう。
目次/このページでわかること
リスティング広告とは? どんな種類があるのか
1.そもそもリスティング広告って? いったい何を指す言葉なのか
リスティング広告とは、「ネットユーザの検索行動」に合わせて、そのユーザが求めていそうな商材やサービスにまつわる広告を表示するというサービスです。
ユーザは、GoogleやYahooのような検索エンジンに、四六時中アプローチして検索を繰り返しますね? その際に、普通の検索結果だけが表示されるわけではありません。
こちら↓はGoogleの入力で、ごく普通の検索を試みた結果です。
通常の検索結果のすぐ上に、「広告」と書かれたURLが少し並んでいますね。
これがリスティング広告です!
リスティング広告は、ごく平凡な検索を行った方ならどなたでも、気付かないうちに目にしているはずです(ようするに現代では、ひたすらありふれた広告なのです!)。
ちなみに、検索結果の上だけではありません。
真下にもよく表示されています↓。
リスティング広告は、あくまでもキーワードに合わせて表示されます。キーワードについては、広告を出稿する側が自由に選べる仕組みとなっています。
ようするに広告出稿者は、自社の商品・サービスにぴったりとマッチするキーワードを選ぶに限ります。
ご覧のように、「web 集客」という組み合わせで検索したら、インターネット上での客集めや売り上げを伸ばす手助けを得意とするコンサルティング会社やマーケティング・プロモーションの専門業者の出した広告へのURLがずらりと並ぶのです。
2.検索エンジンの違いもあります
さて、たった今Googleの検索結果に出てくるリスティング広告をご覧いただいたばかりですが……リスティングは、Googleの専売特許ではありません!
Yahooでも、ずっと前から表示されますね。
Googleの場合は「Google広告(かつては「AdWords」という名称でした)」に属するサービスですが、Yahooの場合は「Yahoo!プロモーション広告のサービス」の管轄となります。
3.リスティング広告の種類も、ワリと幅広い?
いい機会です。リスティング広告にもいくつか種類があることをご紹介しましょう。
3-1.検索連動型広告
上述したばかりの、GoogleやYahoo!JAPANの検索結果に出てくるリスティング広告を「検索連動型広告」と呼びますね。
3-2.コンテンツ型連動広告
これは、Webサイト内のコンテンツ内に表示される場合を指す言葉。GoogleやYahooが深くかかわっているコンテンツ内にも検索機能はありますし、リスティング広告を使えるスペースはあちこちにあるのです。
たとえば、↓は有名なYahoo!知恵袋の場合ですね。
↓は、教えてgooの場合。
3-3.ディスプレイ広告
リスティング広告の内容・定義は、実は人によってまちまちかもしれません。専門家に聞いても意見が食い違うことがありますね。
そして、今からご紹介する「ディスプレイ広告」もリスティング広告の一部に含まれるという意見はかなり多いですね。
ディスプレイ広告とは、わかりやすく書くなら、さまざまなWebサイトに登場する、バナー等を用いた広告を総称した言葉ですね。
ポータルサイト等でも、ページ内のさまざまな位置にバナーが掲示されますが、あれは各ネットユーザに合わせて変動します。
それは、各ユーザの普段の検索履歴等の情報をカウントして、そのユーザの関心を分析して、その内容にぴったりした広告を表示しているのです。
※Google場合は「GDN」、Yahooの場合は「YDN」というシステムが存在します。
リスティング広告のやり方とは? 気を付けたほうがいいことは?
1.リスティング広告の費用は?いくらかかる?
リスティング広告は、基本的に「課金制」です。実際の話、リスティング広告について専門書を買ったり検索で調べたりすると、必ずといっていいほど「課金制です!」と書かれているはず。
実際に、リスティング広告は「クリックしてくれたユーザの人数」に応じて、料金が変わります。クリックされればされるほど広告主が支払う料金も上がるのですが、その反対でクリックしてくれるユーザが全然いなければ料金は増えないことになります。
しかしここで誤解してはいけません! 課金制であることは紛れもない真実ですが……コストなしではじめられるという意味ではありません。
ではいくら必要になるでしょうか? これはケースバイケースです。ただし、予算がないときはローコストで開始できますね。1000円くらいでも出稿できるのです。
では、誰でも1000円くらいではじめているのでしょうか? 答えはノーですね。成果を出したいのであれば、ライバル企業に勝てるような作戦を立てる必要が出てきます。そのためには、それ相応のコストが要求されてしまうのですね。
実は、リスティング広告の費用は一定していません! それぞれのキーワードごとに、クリックされた回数をもとにして決めるという計算方法がとられています(そのほか、誘導ページのクォリティやキーワードと広告の関係性も、参考材料となります)。
また、「クリック単価」も重要ですね……このあたりの仕組みは「オークション方式」となっています。簡潔に書きますと、高い値段をつける入札者がいればどんどん値上がりしてしまうのです(これらに関しては、すぐ下の「リスティング広告はどうやったら出せるのか」の中でご説明します)。
いずれにしても人気の高いキーワードであればあるほど、リスティング広告を出すために必要な金額は上がっていく運命なのです。
高い費用を投じたほうが、優先的に自社のページをリスティング広告スペースに表示してもらえます。
2.リスティング広告はどうやったら出せるのか
リスティング広告は、中小企業でも大企業と同じ条件で出稿できるようになっています。
GoogleやYahooでは常に、リスティング広告の希望者を受け付けています。いわゆる会員制のサービスで、どんな事業者でもアカウントを取得できます。
2-1.出稿先を選ぶ
Google広告またはYahoo!プロモーション広告のサービスへの出稿、どちらにするか決めましょう。それぞれがカバーしている出稿範囲についてよく調べてから決めるとよいでしょう。
それから、アカウントを取得して登録作業を済ませましょう。手続きが終わったら、その日のうちに出稿することも不可能ではありません。
2-2.キーワードを決める
自社の商品・サービスにふさわしいキーワードを決めるなど、戦略を練りましょう。
2-3.広告対象のWebページ(誘導先)を準備する
その広告で、ネットユーザを誘い込むページをつくりましょう。
アクセスしてきたユーザから見て、好奇心を刺激されるページを用意することが必要ですね。
そして、そのページは申し込みや注文といった、ユーザにやってほしい行動(業界用語で書くなら「コンヴァージョン」ですね)を起こしやすいように設計しておくことが重要です。
2-4.予算をはじめ諸条件を決めて、キーワードの入札を行う
すでに述べていますが、リスティング広告ではキーワードごとに入札(オークション式)を行わないといけません。
その入札の際に、「上限クリック単価」を決めます。そのキーワードに対して、MAXで何円まで出せるのか意思表示するという仕組みです。
なお、広告に使う文章は、出稿する側が自由に決めることができます。
ユーザの心に突き刺さるような文章を目指しましょう……ただし、文章が長くなりすぎないようにすることも大切です。また予算のほか、目標獲得単価(CPA)も好きなように決めることができます。
オークションを経て、広告が掲載されるかされないかが決まります。2-5.オークションの結果が出る
掲載される場合は、何番目に掲載されるかが決まります。
2-6.出稿の開始
出稿がスタートします。
2-7.レポートをチェックする
リスティング広告では、コンスタントにレポートが送られてきます。それをチェックして、次の作戦を立てることが大切です。
2-8.リスティング広告のメンテナンスに取り組む
- キーワードの見直し
- 掲載する文章の見直し
- 誘導先Webページの見直し
……etc.
以上をはじめ、広告の効果を高めるためにやったほうがよいことはたくさん見つかります。
リスティング広告を、どうやって出したらわからないときはリスティング広告を出稿する大まかな流れは、たった今ご説明した通りですね。
しかし、高度な運用をするにはそれ相応の経験値や予備知識がどうしても要求されます。
ではどうしたらいいでしょうか? もちろん、自力で一生懸命に取り組んでいただくのもいいものです。しかし中小企業の大半は、そこまでの余裕がなくても不思議ではありません。その場合は、リスティング広告の出稿や運用を請け負う代理店に相談するのが無難でしょう。
代理店はネット上でたくさん探すことができますし、東京や大阪といった大都市圏であればとりわけ探しやすいです(地方からの相談にも応じているところも、簡単に見つけられますね)。
リスティング広告は、SEOとどう違うのか
リスティング広告が、通常の検索結果の真上や真下に表示されることは、上のほうで述べた通りです。
SEOは、間に挟まれる通常の検索結果で、集客に結びつけるために使う理論です。ところで、表示される場所が異なる以外にも、違う部分が多いです。
1.リスティング広告とSEO、具体的な違い
まずはこちらの表をご覧ください。
項目 | リスティング広告 | SEO |
---|---|---|
費用体系 | 確実にかかる | 安く済ませる方法あり |
即時性 | 優れている | 数週間から数ヶ月を要する |
表記内容 | ある程度、自由 | やや不自由 |
ユーザからの印象 | 下回っている | 上回っている |
大まかな違いをつかめたでしょうか? では、個別に詳しくご説明します。
1-1.費用
リスティング広告は、出稿する際にどうしても料金を徴収されます。安く間に合わせるチャンスはありますが、その場合は……やれる範囲が限定されます。
前述しているように、競争率の激しいキーワードで、少しでも確実に儲けを出したいと思うなら、相当の出費を強いられます!
中小企業のような、広告に費やせる予算に制限がある場合なら、SEOのほうが優れているといえるでしょう。
※SEOも、業者によってはかなりの報酬を要求されることはあります。しかし、低予算でも成果を出せるチャンスはありますし、実際にできるだけコストをかけずに集客や売り上げアップに成功した事例は数多いです。
1-2.即時性
これは間違いなくリスティング広告のほうが、分があります!
リスティング広告は、出稿したらただちにオンラインに表示してもらえます。しかしSEOの場合は、施策をはじめてからどれくらいで成果が出るのか、誰にも正確な予測はできません。
熟練したSEOの研究者が担当するなら、2週間くらいで20位以内にランクインする可能性はあるでしょう。とはいえ、キーワードの難易度をはじめ数々の条件に左右されます。上級者がやっても、なかなか10位以内に入れない……という顛末になっても不思議ではありません。
それに、待っていれば成果が出るという保証はありません。この点はSEOの重大な弱点と呼べるでしょう。
1-3.表記内容
リスティング広告のほうが、広告内容の変更はしやすいです。SEOの場合も変更しようと思えばすぐにでもできるチャンスは多いのですが……、検索上位に入れるようなコンテンツをつくり上げないといけません。そのためには、慎重な分析が必要となります。
1-4.ユーザからの印象
同時に、リスティング広告スペースでの表示とSEOでの上位表示に成功した場合は? ユーザからどのような反応を受けるでしょうか。
※リスティング広告も、画面の上部に表示される場合と下部に表示される場合がありますが、上部に表示されたものと仮定しましょう。
この場合、上に表示されるリスティング広告のほうが、有利に見えるかもしれません。しかし案外と、SEOに成功して自然検索の1位や1位に表示されるほうが、ユーザからの印象は好ましいのだとか。
なぜならば、リスティング広告ははっきりと「広告」と表示されています。広告であることがユーザに伝わると? ユーザは、たいていの場合いい気はしないのだそうです。
2.どんなときなら、リスティング広告を選んだらいいのか
2-1.あまり時間をかけられない場合
リスティング広告は、予算を惜しみなくかけたり誘導するWebページをしっかり準備したりすれば、出稿してまもなく成果を出せます。
2-2.ある程度、予算を潤沢に用意できる場合
または、予算がかかってでも集客する必要が出てきた場合
どうしても今すぐに集客したくなったときは?
→簡単です。使いたいキーワードの単価を吊り上げて、出稿すればいいのです。ほぼ確実にそのキーワードで出稿できますし、ユーザはその日から集まってきます!
2-3.見込みユーザを、効率よく集めたい場合
なおかつ、その見込みユーザに、強くPRしたい場合
・キーワードを厳選する
・誘導するWebページを、訴求力に優れた内容に仕上げる
この2点を実現した上でリスティング広告を的確に行えば、商品・サービスのPRに効率よく成功できます。申し込みや注文といった、売り上げに直結するアクションを起こしてくれる確率もがぜん高まることでしょう!
※ただ、この点については通常のSEO施策とも共通していますが。
2-4.今後のWeb集客の方向性を探りたい場合
リスティング広告を続けていると、ログインした際にユーザの行動をはじめたくさんのデータを確認できるようになります。
「注文等をしてくれたユーザが、どのようなキーワードで検索して、リスティング広告を見つけてくれたのか」その点も知ることができます。
よく選ばれているキーワードが判明すれば、その後のリスティング広告の運用に、あるいはSEO施策の運用に役立てることができてお得ですね。
まとめ:企業にとって集客する上で、リスティング広告の運用はとても価値があります
Web集客を語るとき、リスティング広告はもはや避けて語れません。
そのほかにもSEOの施策のような、重要なテクニックはありますが
リスティング広告には独特の持ち味がありますね。
- リスティング広告は、ネットユーザのオーソドックスな検索に合わせて表示できるため、ユーザの目にとまるチャンスにとても恵まれており、効果が高い
- オークション方式であり、クリック単価の上限を設定しながら出稿するのだが……予算をかけなくても、1000円くらいでもスタートできる。ただし、本格的にやるなら予算を惜しむべきではない
- レポートを随時読めるため、どんどんメンテナンスして効果を高めていける
- SEO施策と比べたとき、効果をいち早く引き出せるという大きなメリットがある。見込みユーザへの売り込みに成功するチャンスも多い。ただし、費用面での覚悟は必要となる。
- 効果の高いキーワードを探したり誘導先ページを用意したりと、手がかかる作業はある。しかしリスティング広告の代理店に依頼すれば、作業を一任できる。経験豊富な代理店を探せば、高度な運用を継続的に行える。
なおジーニアスウェブでも、リスティング広告の代理運用には随時応じております。お見積もりやご相談等はどうぞお気軽に!