ご無沙汰です。小園です。
昨年辺りからWebでの新規客獲得とともにCRM、マーケティングオートメーションツールなどの情報システムまわりのお手伝いをすることが増加傾向であります。
世の中、データドリブン真っ盛りでありまして、モテたいドリブンな私は時代の流れについて行けそうにありません。
このような情報システムの導入において、導入したが利用が進まないという言い訳が中小企業界隈で蔓延しておりますので一端、叩き切っておこうと思います。
かく言う私も導入して、本格稼働するまでに2年ほどかかりました。私の失敗談を踏まえ、情報システムの利用が失敗におわる5つの理由と題してまとめてみました。
1)リーダーシップの欠如
2)現場の不快感
3)何のためのデータかが不明
4)あれもこれも症候群
5)接続性が悪い
一つずつ解説していきます。
1)リーダーシップの欠如
情報システムが活きるのは、データがあるからです。
利用がすすまないのという状態とは、データ入力がされていない状態のことを指します。
「データを入力せんかいゴルァ」という意気込みこそがリーダーに求められます。入力していない香具師を一人一人問いただしていくという地道な作業が必要です。
経営者が知らないふりをすることを社員は学習しますからね。
これが一番重要かもしれません。
2)現場の不快感
SFA/CRMの導入を行おうとすると営業マンから、どれくらい手間が増えますか?という質問が出てきます。
その質問するとき、営業マンの私を見る顔が忘れられません。
ある時は、PK失敗者のごとく。。。
ある時は、かけ算九九の2の段を間違った時の母親のごとく。。。
ある時は、パルプンテをパプルンテと間違った小学生のごとく。。。
ある時は、焼きそばパンを買い忘れた時の先輩のごとく。。。
「世の中厳しいな」と、思わざるを得ない瞬間です。
しかし、あなたが業績に対して責任を持っているならば、このような仕打ちに真っ向挑まなければなりません。
一部上場企業でも卓越した業績を継続している営業利益率50%の某企業は、営業マンが拾い上げた顧客データベースを重視している企業の一つです。とにかく情報収集と共有がヤヴァイらしいです。
3)何のためのデータかが不明
これらのデータは基本的に
・顧客に不快感を与えない。
・できるだけ楽をしてもらう。
ということにあると私は考えています。
顧客の課題やニーズの把握はもちろん、二重電話とか、二重質問とか、部署替えなどのデータなどで不快感を与えないということです。
また、「今年の注文、そろそろどっすか?」のようなアプローチは顧客にしたら楽になるはずですから。
ですから
・嫌われないため。
・LTVの最大化のため。
※こちらも参照:LTV(顧客生涯価値)とは何か
というのが一般的な解だと思われます。
4)あれもこれも症候群
情報システムをスクラッチ(0から作り上げる意)で開発する際によく起きる問題です。
いざ、データ取得となると経営層が、入力や解析、コストを度外視して「あれもこれも」と欲張るというケースをたくさん見てきました。
そして2を誘発し、1の問題が解決されず利用がすすまないという。
とくかくどうせできないのだから、シンプルに必要な情報を絞ることをお勧めします。
必要な情報は実に単純です。
1.基本情報(会社概要的な)
2.履歴情報(取引情報など)
運用時には基本的に2を更新してもらうことが主です。
現在2は自動取得も可能ですので、絞れば本当に入力してもらうデータは少なくて済みます。
履歴情報がない情報システムは単なるアドレス帳でしかありません。
5)接続性が悪い
これは最近、よく見られる傾向です。
マーケティングオートメーションツールとCRM(顧客管理システム)が連動していないため、MAツールは単なるメール配信ツールになり、案件発生との因果関係がよく分からないまま時が過ぎるというケースが一部で起きています。
中級から上級者に多い課題です。
1)リーダーシップの欠如
2)現場の不快感
3)何のためのデータかが不明
4)あれもこれも症候群
5)接続性が悪い
この点をクリアすることができれば、かなり推進力のあるスピーディーな意思決定ができます。
我々が得意とする感情的な意思決定が通用しづらい環境下におかれることを意味します。
世知辛い世の中ですが、実を取りに行きましょう。
以上、よろしくお願い致します。
追伸:私は、スクラッチ型のシステム開発をあまりお勧めしません。最近の欧米列強を見ていて特にそう思います。
そのような理由を次回解説したいと思います。