2016.02.01 Mon

簡単に心を掴むキャッチコピーを作るための3つの型。 そして「広告としてのキャッチコピーの役割」とは?

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今日もマツリスタジオから心新たに、今年1発目の記事を、捻り上げてやってまいりましたジーニアスウェブの横山です。激動の2015年も終わり、2016年もweb業界はさらにめまぐるしい変化が起きそうな予感。

さて、ホームページやバナーなどで、このようなキャッチコピーをよく見かけませんか?

「●●なら●●におまかせ!」
「創業以来●●件の実績!」
「●●があなたのお悩みを解決します!」

はー、このようなキャッチコピーを見るとうんざり。 2015年から広告ブロックなども話題になりましたが、広告を嫌う傾向が出ています。(もともと広告なんて売り込みですから基本は見たくないもの)
特にウェブの世界では元々SEO的な考えが根底にありますから、キーワードを意識したキャッチコピー、見出しが多く見受けられます。
もうありきたりで、だれでも言えるキャッチコピーはもう通用しない。 ユーザーは賢くなっている。売り込みの強いもの、騙すようなキャッチコピー、広告は嫌われます。
そもそもキャッチコピーを間違った使い方をしているものもよく見かける。(ウェブの世界はハードルが低いですから、いままでコピーをつくったことのないひとが簡単に手を出せちゃいますから。)

もし思い当たる方はキャッチコピーをもう一度見直してみませんか?

そんなこんなで、今回の記事では「キャッチコピー」について、お話したいと思います。

そもそもキャッチコピーってなんぞや?その定義とは。

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キャッチコピー
消費者の心を強くとらえる効果をねらった印象的な宣伝文句。 ̶
出典:大辞林

キャッチコピー、キャッチフレーズとは、
主に商品や作品の広告など、何らかの告知や宣伝に用いられ、謳い文句や煽り文句となる文章である。惹句とも呼ばれる。
出典:wikipedia

まぁそのとおりではあるんですが、ポイントは心を強く捉えるということだとわたしは思っている。
やはり見た瞬間にハッと思わせないといけない。これが難しいのだが。。

もう一つ付け加えるなら、「その次を見せる、読ませる」こと。
サイトやランディングページであればその次を読んでもらわないといけないし、バナーであれば、クリックしてもらわなければ意味がない。

上記を達成するには、キャッチコピーとイメージ(画像)が一対になっている必要がある。
言葉はイメージを駆り立て、イメージは言葉を語る。

イメージは言葉を語る。写真の代弁が絶妙な糸井重里氏の有名な反戦広告のキャッチコピー

この前、KDDIの高畑さんから教えてもらった話をここで一つ。

「まず、総理から前線へ。」 キャッチコピーはさることながら写真の使い方が秀逸。

これはもう30年以上も前につくられたコピーライターの糸井重里氏が手がけた反戦ポスターだそうです。
写真が言葉を代弁している。シンプルなキャッチコピーですが、紐解くと・・・

「まず総理から前線へ」

戦争をするなら まず総理から前線へ どうぞ

この部分を写真を使って代弁しているというわけだ。 とても秀逸だと思いませんか?
おそらくは、もともとは 「戦争をするなら まず総理から前線へ どうぞ」というコピーがあり、写真をいれたあと、よりキャッチーになるように削ぎ落としたのだろう。

これを見て分かる通り、ただシンプルで、雰囲気のよさそうなコピーにすればいいというわけではない。
イメージと一対になっており、文字とイメージそのすべてがキャッチコピーというわけだ。

感情に訴えかける情緒ある共感型のキャッチコピー 。日本酒、焼酎の広告は面白くキレイで参考になるものが多いので勉強になる。

新潟の老舗蔵元「吉乃川」が手がけた、上越新幹線限定の額面広告がとても面白い。 グッとくる「切なさ」と「心地良さ」がくせになるキャッチコピー

これを手がけている人は天才だ。
もしこれが普段使っている阪急電車にあったら購入してしまっただろう、心に残り、私なんかはまったく新潟関係ないが。。

おそらく上越新幹線限定なので、帰省、または上京、などの新潟の方に向けた広告なのだろう。
一見ただ美しくいっているだけのような気もするが、新潟県民にはさらに心に強く残ったに違いない。
共感型のコピーとして完成されているのではないだろうか。

それにしても日本酒や焼酎の広告は印象的なものが多い。

 

心を掴むキャッチコピーを作るための3つの型

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いくつかキャッチコピーをご紹介させていただいたが、上述にあるようなキャッチコピーはいっけん簡単なようですが、ひねりに捻り上げたもので、実は簡単ではない。
こればかりは、修練とセンスが必要になってくる。ただその中でもある程度、基本の型がある。

こちらもKDDIの高畑さんにcss niteで教えてもらいました。

■キャッチコピー王道の3パターン

① 共感型

ex) そうだ 京都へ、行こう。

潜在意識に語りかける、共感する、あーそうだよねと。上述にある反戦コピーや、日本酒のコピーはいずれも共感型だ。
これには実績などの数値はいらない。一見ポエムっぽくなる。はまれば最強のコピーになる。ただ一番難しい。

② 数値強調形

ex) 0円! 顧客満足度NO1! 日本で●●の実績!

など数値や実績などを強調する。レスポンスは出やすい。簡単。ただし、もともと圧倒的な実績がなければ使えない。

③ 問題解決型

ex) 知りたいのは、勉強の内容より、勉強のやり方なんです。

ある人の問題を解決する方法をそのままコピーに。共感型よりは簡単。

このようにある程度の型は存在する。迷った時はこの王道パターンにはめてみるといいですよね。
わたしはレスポンス重視の仕事が多いため、②のバターンをこれまで多く使ってきたが、
サイトの形や見せ方、など今求められているものが変わりつつあるので、これまでと違ったアプローチが必要。
とくにホームページの玄関口であるトップページ、ファーストビューにおけるキャッチコピー・イメージ(写真・映像)は特に重要だ。

一瞬で心をキャッチし、次を読んでもらわなければいけない、そうなっていない場合は、見直しが必要だ。

最後に事例をご紹介。広告バナーのキャッチコピーとしての役割。

最後に事例をひとつ紹介する。とある有名焙煎珈琲の広告のバナー。

前提は下記である。

  • コーヒー豆としては値段が高め。
  • 焙煎士が有名で広告塔でもある。
  • その最大の魅力は、厳選された銘柄、ひとつひとつハンドピックし、注文が入ってから生豆を焙煎。だからインスタントコーヒーや巷にあふれるコーヒーショップと違い、嫌な味、苦味が残らなくすっきりしていておいしい。
  • 新規のお客様を獲得したい
  • ランディングページへ誘導するバナー。

 

そのような状況下、私が最初に提案をしたバナーが下記の2つである。

私が最初に提案をしたバナー

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ひとつめは珈琲という嗜好品であり、食品にも位置するため、視覚で味覚に訴えかけ、共感するようなコピー「おいしいコーヒーが日常を変える」というものをいれた。ふたつ目は、銘柄にこだわっているため、「銘柄の持ち味を最大限に活かす」という、職人・こだわりをコピーに変えてみた。

一見良さそうだろうか?

 

実はこれお客様にはダメ出しをいただいた。

 

その理由は、この2つとも、「焙煎珈琲なら誰にでもいえるのでは?」「大手コーヒー商品、有名コーヒー商品との差がでないのでは?」と。

指摘の通り、雰囲気だけのダメバナーだ。

そして最大のダメなところは、広告としての煽り、フックが入っていない。広告のバナーは、ターゲットに次を読む(クリックさせる)こと。

 

改善後のバナー

250_300B

ひとつめのキャッチコピーにお客様の声である「コーヒーは苦いだけのものだと思っていました」を採用。これには、言い換えれば、このコーヒーには、苦さがなく苦手な方でも飲めるすっきりとした味わいというコーヒーの概念を覆す味ですよ、というメッセージを込めている。

ふたつめは写真を他社には真似できない焙煎士を採用、「決して大量生産はできない」というコピーに。これには、ひとつひとつ丁寧に焙煎、ハンドピックしているから大量生産できない、というメッセージを込めている。大手との決定的な違いであり、最大のUSPである。

 

とまぁこのように写真とキャッチコピーひとつだが、メッセージを込めて、バナーとしてクリックさせるためのフックが必要ということとだ。
(実はこれ本日2/1から配信開始、その反応が楽しみである。)

 

まとめ

長々と書きましたが、キャッチコピーと一口にいっても、様々な型があり、ケースバイケースでもある。
ホームページ、ランディングページ、広告においてとても重要な要素のひとつ。キャッチできなければその後を読んでくれないのだから。

  • ありきたりで、だれもが言えるキャッチコピーはキャッチコピーとは言わない
  • 写真で言葉を補完する。(写真、もしくは映像が重要)
  • 3つの王道パターンがある
  • 感情に訴えかけるのが最強
  • これからはディレクターはもちろん、デザイナーもキャッチコピーが書けなければいけない (→持論です)

今年はこれをひとつテーマに取り組んでいきたいし、もし自社のキャッチコピーに疑問がある方は是非、再考してほしい。

 

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WRITERこの記事を書いた人

横山祐樹

横山祐樹

株式会社ジーニアスウェブ 取締役 お客様の課題と問題の両方を解決するべく、日々取り組んでいます。

株式会社ジーニアスウェブ 取締役 お客様の課題と問題の両方を解決するべく、日々取り組んでいます。

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