業界の市場地位では、4つのタイプに分かれ、それぞれが異なる戦略を目指していきます。
市場シェアには格差があるからです。
市場シェアが大きいほど、企業にはさまざまなメリットがあります。
たとえば、流通に有利になったり、トップシェアをとることで顧客が頻繁に製品を目にするようになり、最も親しみやすいブランドとして認知されます。よって幅広い層を取り囲むことができます。
多くのメリットのうち、とくに下記の2点の優位性が挙げられます。
- 小売店におけるシェルフ・スペースの確保
- 生産工程におけるメリット
小売店におけるシェルフ・スペースの確保
小売店のスペースには限りがあります。
次々と売れる商品を置いておけば、在庫の回転もよくなり、同じスペースでもより多くの売上をあげることができます。
2番手、3番手では、いつでも見直しがされてしまうのです。
スーパー、コンビニなどがプライベートブランドの商品を取扱うのを見たことがありますよね。
例えば、セブンイレブンの「おいしい牛乳」。
明治乳業がメーカーで、セブンイレブンのロゴが付いているケース。
プライベートブランドではシェルフ・スペースが確保しやすくなるのです。
生産工程におけるメリット
流通やブランドの知名度などばかりでなく、市場シェアが大きいことで、生産コスト面でも大きなメリットが生まれます。
■規模の経済性
一定の期間内、たとえば1ヶ月とか1念という期間内に大量の製品を作ったほうが、少量の製品を作りよりも1個あたりのコストが安くなります。
■経済効果
トップシェアとり、特定の製品を作り続けると、経験を積んでいる企業の方が、生産量の乏しい企業よりも、1個あたりを安く作れる傾向があるということです。
一般には、「累計生産量が2倍になるごとに単位当たりのコストが一定の割合で定価する」といわれています。
もちろんすべてが上記に当てはまるものではありませんが、
一旦トップをとれば、ブランドとして認知され、製品のコストも下がり、利益を上げやすくなります。
だからトップという位置はとても魅力的なのです。
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