リードジェネレーション、CRM、インサイドセールス、1to1マーケティングなど、「顧客との信頼関係の構築」を念頭に置いたマーケティング手法が近年増えています。
なぜこんなにも「信頼関係」が重要視されるのでしょうか?
今回は根本的に、「人間」としての性質に立ちかえって考えてみることにします。
今回のテーマは、「マーケティングにおけるお客様への思いやり」です。
信頼関係構築を重視するワケ
インサイドセールスも、リードジェネレーションも、結局一番の目的は、「顧客との信頼関係の構築」です。新規の獲得よりも既存の囲い込みのほうがコストが安く効果・効率がいいということは、前回までのブログでも説明されています。(既存顧客フォロー「分析」と「ステップ追客」について)
しかし、効果・効率がいいという事だけがその理由ではないでしょう。
当たり前ですがお客さんはみんな人間ですので、「私は大切な存在である」ということを確認したいという欲求は常にあります。しかし現状はどうでしょうか?
すべてのものにプライスタグがつけられ、人材もサービスも何もかも「モノ」として扱われている状況では、どうしても「私がこの世界でオンリーワンの大切な存在だ」という実感は感じられにくくなります。こんな殺伐とした世界では皆「思いやり」や人の温かさに飢えているのです。
もちろん誰もが人間特有の思いやりや温かさは持っているはずです。
家族や恋人、友人や恩師に対する愛情、温かい気持ちは、自己中心的ではない「他人への思いやり」の気持ちであり、誰もが共有しているといって間違いないでしょう。
どの会社も人間によって成り立っています。
取引の売り手も買い手も、どちらも人間です。ならば、たとえ仕事上の付き合いであったとしても、「温かさ」と「思いやり」を持って接することが求められているのではないでしょうか。
市場が成熟化し、モノで溢れている現在は「豊かな社会」だと言えるかもしれませんが、本当に「豊か」な社会は物質的な満足でなく精神的な満足によってもたらされます。
リードジェネレーションやインサイドセールスなど、顧客との信頼の構築を一番に重視したビジネスモデルの形は、「自分の事を大切にしてほしい」という人間として当たり前のニーズから生まれたものなのかもしれません。