今回は、EC-CUBEのカスタマイズに携わったエンジニアが、EC-CUBEにプラグインをインストールする利点と注意点をお伝えできればと思います。
当記事の対象者としましては以下のとおりです。
- 簡単にEC-CUBEへ機能を追加したい方へ
- EC-CUBEのプラグインをインストールする際に注意すべき点を知りたい方へ
どうぞ最後までよろしくお願いいたします。
目次/このページでわかること
EC-CUBEのプラグインとは?
EC-CUBEは国内シェアNo.1のECサイト構築のためのオープンソースパッケージになります。
日本国産の商用利用可能なオープンソースパッケージなので、構築したECサイトに自由に実装を行なえ機能を追加することができます。
しかしながら、EC-CUBEの機能追加にはソースコードの理解が必要となります。また、EC-CUBE2系、3系、4系などのバージョンが異なると実装も異なってくるため経験が必要となる場面もあります。
…ということもあり、EC-CUBE初心者にとっては実装による機能追加は敷居が高いかもしれません…。
でも、ご安心ください。EC-CUBEにはプラグインというものがありプラグインをインストールして簡単に機能を追加することができます。
プラグインのインストールは、EC-CUBEのオーナーズストアに会員登録をし、導入するECサイトを申請し、APIキーを取得します。取得したAPIキーを構築したEC-CUBEに登録すれば、オーナーズストアから購入したプラグインをEC-CUBEへインストールすることができます。
EC-CUBEのプラグインをインストールする利点
01機能の追加が簡単
先程も述べたとおり、EC-CUBEの機能の追加には知識や経験が必要になることが多く、触りたての初心者には難しいです。
プラグインをインストールして有効化すればすぐ機能の追加ができますので、知識や経験が浅くてもECサイトに機能を追加することができます。便利ですよね。
02無料・有料プラグインが豊富
EC-CUBEのプラグインはEC-CUBEのオーナーズストアでたくさん配布されており、無料のプラグインと有料のプラグインがあります。
無料だから質が悪いとかはなく、しっかりとプラグインの配布前の審査を合格した優秀なプラグインが多いです。有料は機能性がとても高く、またプラグイン開発元のサポートがとても手厚いです。有料プラグインは何かあったら開発元に問い合わせましょう。
03クレジットカード決済のプラグインが決済代行業社から公式で配布されている
今の時代、ECサイトににクレジットカード決済は必要不可欠の支払い方法となっております。
しかしながら、クレジットカード決済をいちから実装すると大きな工数がかかってしまいます。また、セキュリティ事故のことを考えますと信頼性の高い決済システムを作る必要がありテストも十分に行う必要があります。
そんな心配はEC-CUBEには不要で、決済代行業者によるクレジットカード決済のプラグインが公式で配布されております。そのため、セキュリティの高い信頼性のあるクレジットカード決済を簡単に導入することができます。
安心して高機能なクレジットカード決済の仕組みもプラグインのインストールで導入することができるので助かりますね。
EC-CUBEのプラグインをインストールする際の注意点
01EC-CUBEのバージョンを気にすること
プラグインには対応バージョンが存在します。2系、3系、4系といったメジャーバージョンが異なると絶対にインストールすることができません。もしインストールすることができたとしても、有効化した時点で不具合が発生してしまいます。
EC-CUBE本体のバージョンに対応しているプラグインかどうかをしっかり確認しましょう。
02テスト環境で動作確認をしてからインストールするのが無難
EC-CUBEのプラグインは、コアなプログラムの中に処理を差し込み動作させるものが多いです。なので、プラグインを入れすぎているEC-CUBEはプラグインどうしで干渉しあい不具合が起きる可能性があります。
なので、本番のEC-CUBEサイトにインストールする前に本番環境同等のテスト環境にプラグインをインストールをして、しっかり検証を行い、問題がなければ本番環境のEC-CUBEにインストールをするのが理想です。
少し手間ですが、最悪の場合EC-CUBEが壊れてECサイトとして機能しなくなる可能性がありますので、しっかり検証をおこなうのが正しい選択です。
03特にEC-CUBE2系は先祖返りに気をつける
現在の最新バージョンはEC-CUBE4系です。なので新規構築する方はあまり気にしなくて良いです。
気をつけるのは、構築したのがだいぶ昔のEC-CUBEサイトにプラグインをインストールする場合です。特にEC-CUBE2系はプラグインをインストールし有効化すると、コアなプログラムに実装を上書きをして機能を実現させます。
そのため、コアなプログラムに既に機能が実装されていたり他のプラグインが上書き済みであると、プラグインを有効化する際に先祖返りが発生してしまいます。
プラグインをインストールする前に、どのファイルに上書きが発生するのか、どのような差分が発生するのかを事前に調査をし、テスト環境などでしっかり動作確認をおこなった後に本番のEC-CUBEにインストールすることをおすすめいたします。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
EC-CUBEはプラグインをインストールして機能を追加ができるのでとても簡単で便利ですよね。機能の種類もとても豊富でこれが無料なのか…というのも結構あります!
しかしながら、プラグインの入れすぎやコアプログラムに機能実装がされているなどあればしっかり動作確認を行なってインストールする必要がありそうです。しっかりテスト環境を作り動作確認をしてから本番環境へインストールすることを心がけてください。
それでは。