今回は、「検索広告を利用して顧客予備軍にアプローチする方法」として、検索広告向けのリマーケティング広告のご紹介をさせていただきます。
※Yahooスポンサードサーチにも、ほぼ同等に使用できる仕組みがありますが、今回はGoogleで使用する場合の用語を用いてご説明いたします。
■検索広告向けリマーケティング リストの概要
サイトを訪問したことがあるユーザー向けに、検索広告をカスタマイズする機能。該当ユーザーが Google や検索パートナーのサイトで検索を行っている時に、そのユーザーに合った広告を表示したり、入札単価を調整を行い上位に表示させたり、といったことが可能になります。
リマーケティングリストを使用するための前準備
①全ページにリマーケティングタグを挿入する
検索広告向けリマーケティング機能を使用するには、サイト訪問ユーザーのリストをためる必要があります。サイト内の全ページに”リマーケティングタグ”と呼ばれるコードを挿入することで、ブラウザに関連付けられているCookieがリストに追加される仕組みです。(リマーケティングタグの設置に関してはコチラ)
リスト自体は、検索・ディスプレイ広告で同一のものを使用することになります。
②リマーケティングリストを分類する
「すべての訪問者」、「コンバージョン(商品の購入や、申し込み)に至ったユーザー」のリストは、デフォルトの機能として自動的に生成される仕組みになっていますが、例えば過去のデータから、ユーザーが広告に接触してから購入に至った期間の傾向が分かっている場合は、あらかじめ期間を指定し、その期間内にサイトを訪れたユーザーのみのリストを作成することが可能です。
また、ショッピング カートや登録フォームを途中放棄したユーザーのような 「顧客予備軍」のみをリストにすることも出来ます。具体的には、ショッピング カートに商品を追加したユーザーを集めたリマーケティング リストを作成し、そのリストから実際にコンバージョンに至ったユーザーを除外すると、途中放棄ユーザーのリストが残ります。
ただし、リストに 1,000 件以上の Cookie が記録されていないと使用できない仕様になっていますので、注意が必要で広告出稿直後には使用できない機能になります。 このリストは広告経由の訪問に限らず、オーガニック検索や、SNSからの流入など、リマーケティングタグを挿入しているページに訪れたユーザーはすべて対象となり、リストにたまりますので、直近で広告を開始する予定がある場合は、早い段階でリマーケティングタグを貼り、分類までされておくことをおススメいたします。
<具体的な使用例>
例えば、紅茶を販売するECショップで、「ダージリン」という銘柄で検索し、カートまで遷移したものの購入に至らなかったユーザーであれば、次に検索するワードは「ティーカップ 通販」や、「紅茶 淹れ方」かもしれません。検索リマーケティング広告で限定したユーザーのみに絞って配信する場合は、ニーズが広いけれども、対象ユーザーが検索しそうなキーワードも入れておくことが効果を上げるポイントです。また、通常の検索広告では、完全一致や絞り込み部分一致で登録していたキーワードを、部分一致として登録しておくこともあります。
前述の「ショッピング カートや登録フォームを途中放棄したユーザー 」を集めたリストに対して、 入札単価調整比を+100%のように設定しておくことで、 後日関連キーワードで検索してきた際に、1ページ目上部に掲載し、再度サイトへ誘導することが可能になります。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
もともとリスティング広告の最大の強みは、 商品の購入や申し込みの可能性が高い「顕在客」へアプローチが出来るという点ですが、今回ご紹介させていただいた検索リマーケティング広告では、一度では購入に至らない「顧客予備軍」へアプローチする手段として、効果を発揮します。
その他にも「将来的に優良顧客になる可能性の高い見込み客」をサイトに誘導する。「ROAS(広告費用対効果)の高い商品を購入してくれるユーザー」の購買を促進する。等、リストを上手く活用することで、通常の検索広告だけでは得られない効果も期待出来ますので、一度試してみられて自社に合った使い方で活用されることをおススメいたします。それでは。