ジーニアスウェブの加藤です。
最近は、広告運用に関する仕事に携わる機会が増えてきました。
クライアントとの打ち合わせでは、月にいくら費用をかけて、どれくらいの問い合わせを獲得できたか等の数値の報告を行いますが、大事なのはそれが現場にどのくらい反映されたかです。
広告を打つことにおける目的は新規の顧客を獲得する事ですが、ここ数年の数値を追っていくと、広告運用における数値が示唆する事があります。
ビジネスモデルや参入している業界にもよりますが、ネット上で新規客を獲得するコストは上がっていると言え、年々難しくなっています。
特に現場では価格競争の激化や大手ECサイト大手に取られている流れが明白になってきています。
数値が落ちるとテコ入れを図りますが、小さな所をさわってもさほど効果が変わらないように思います。
こうした局面で考えなければいけないのが、既存客強化です。
従って本日から数回に分けて既存客強化やリピーター対策に関する記事をCRMという観点を踏まえ書きたいと思います。
まずは既存客強化における有効な手法を述べる以前に、理解しておきたい考え方について述べます。
1:5の法則
まずはコスト面について考えたいと思います。
一般的には新規客を獲得するコストは、既存客にかかるコストの5倍かかると言われています。
この事を「1:5の法則」と言います。
新規顧客は獲得コストが高く1回あたりに購入するう金額も低く、為利益率も低い傾向にある一方で、一度購入している既存顧客はそれに比べて、低いコストで商品の再購入まで繋げられる傾向にあります。
その為いかに既存客を維持出来るかが企業の命運を左右します。
理想の割合は7対3
もちろん、事業の拡大や存続を維持するためには新規顧客の獲得も重要ですが、大事なのはそのバランスです。
一般的には新規客と既存客の理想的な割合は、新規客3、既存客7の割合だと言われます。
この割合を維持することで、継続的に新規客を獲得しながら、既存客からの利益を獲得し続けられます。
ここでは既存客維持が以下に大切であるかをお伝えしたいので、あくまでも理想的な比率としてお考え下さい。
LTVの理解
既存客維持に関して抑えておかなければならない考え方の一つに「LTV」と言うものが有ります。
Life Time Value(ライフ タイム バリュー)の略で、「顧客生涯価値」と訳されます。
CRMとの相関性が高く、抑えておきたい概念です。
顧客生涯価値(こきゃくしょうがいかち、Lifetime Value、LTV)とは経営学用語の一つ。企業にとってある一人の顧客が生涯にわたって企業にもたらした価値の合計を言う。
企業にとっては、一人の顧客から得た利益は大きくなることがあるが、そのような場合に一人の同じ顧客を維持するために相当の費用をかけている場合がある。(中略)この概念が多く用いられている場合は、企業にとっては顧客の新規開拓を行うよりも、現状の顧客を維持させるほうがさらに多くの利益をもたらすであろうと想定が成り立つ。
引用元:Wikipedia
新規の需要が獲得しにくくなった市場ではこの概念が特に多く用いられています。
次回へ
今回のブログでは普段携わっている広告運用の仕事の中から、既存客獲得へ向けて強化をする必要性が見えてきたため、是非お伝えしていきたいと感じました。
今回は、その既存客強化向けての手法をご紹介する前に理解しておきたい考え方、概念のご紹介が中心になりましたが、次回以降具体的な手法について記事にしていきたいと思います。
また、以前にCRMに関する記事を複数回書かせて頂いていましたが、既存客強化に向けてはこれに関連した考え方が重要になってきますので、絡めてご紹介していきます。
既に、既存客向けにサービスを強化する施策をご提案しているクライアントもいるため、そこで打っている施策の中で効果的だったものなどをまたこのブログでご紹介できればと思います。
お楽しみに。