家を建てる、車を買う、生命保険の契約をする、なにか大きな買い物や、契約を行う際に、情報収集をするものですよね。そうした行動の先に、「購入」というゴールがあるものだと思います。
しかしながら、ゴールを増やす手段として使われる広告においては、効果計測を行うのは「購入」や「予約完了」といった最終的な成果のみ、という傾向があり、途中経過の指標を改善に活かしきれていないケースも多くあります。
今回は、最終的なコンバージョンに至るまでのユーザーのアクションをマイクロコンバージョン(中間コンバージョン)として計測し、最終的な「購入」や「契約」の増加に繋げる方法について、ご紹介させていただきます。
マイクロコンバージョンとは
最終的なコンバージョンに至るまでの、ユーザーの行動を細分化した「中間コンバージョン」と呼ばれるものです。
例えば、「求人への応募完了」をゴールとしている求人サイトの場合は、以下のような条件で設定を行います。
・ページの閲覧数が〇ページ以上
・サイトへの滞在時間が〇分以上
・検索画面での、特定のチェックボックスへのチェック有無
・応募フォームへの到達
マイクロコンバージョンの内容は、業種によって最適な指標が変わりますので、アナリティクスから見える過去のデータを参考に、最終的なゴールへの貢献度の高い条件を洗い出す必要があります。
最終的なコンバージョンに対するマイクロコンバージョンの貢献度を測る
マイクロコンバージョンを指標として施策を行う前に、まずは目標設定を行ったマイクロコンバージョンの最終ゴールへの貢献度(CVR)を確認し、優先度を付けておく必要があります。
アナリティクスの コンバージョン >> 目標 >> ゴールフロー から、ディメンションを「イベントアクション」等にすることにより、設定したマイクロコンバージョンから何割のユーザーが最終ゴールに到達しているのかを確認できます。
以下の図で見ると、最終的なゴールである「応募完了」に到達するユーザーの割合が最も高いのは、目標Cを経由したユーザーになります。
これを踏まえることで、広告施策を行う際にも優先度を付けることが可能となり、 じゃあ目標Cの数を増やす施策を打とう。という判断を下すのに役立ちます。
Googleアナリティクスで設定したマイクロコンバージョンの目標を、GoogleAdwordsに取り込む方法
マイクロコンバージョンの設定は、アナリティクスの目標設定から行い、それらをGoogleアドワーズに取り込んで活用します。
運用ツール >> コンバージョントラッキング >> Googleアナリティクス より、取り込みたい目標にチェックを入れて、インポートを行うことが可能です。
通常のコンバージョンと、マイクロコンバージョンを分けて計測する方法
マイクロコンバージョンを追加する際の注意点として、既存のコンバージョンと同等にカウントするか、という問題があります。
デフォルトでは、上図のように「コンバージョン列に含む」にチェックが入っている状態になります。
この状態ですと、最終コンバージョンと同じ指標としてカウントする。ということを意味しますので、この設定を適応した場合、見た目上はコンバージョンが急増することが予想できます。分けて計測したいという場合は、上図の赤枠のチェックを外す必要があります。この対応を行うことにより、 既存のコンバージョンと混ざらないように計測することが可能になります。
下図のように、「コンバージョン列に含む」にチェックを入れた場合は、「コンバージョン」の列に表示され、チェックを入れなかった場合、「すべてのコンバージョン」にカウントされることになります。
※注意点※
「コンバージョン列に含めない」としたコンバージョンについては、Google推奨の自動入札戦略ツールで使用される機械学習用のデータ取得対象に含まれません。
マイクロコンバージョンの指標を元に、最終コンバージョンへの貢献度の高いキーワードの調整を行う
マイクロコンバージョンの数が多い検索語句に着目し、キーワードを登録する・入札単価を上げる・広告文を作成する。等の調整を行い、表示機会を増やし、マイクロコンバージョンの数を増やしていきます。
以下の例では、「職種B 地名A」を優先に調整し、動向を見ていこう。という判断が出来ます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
マイクロコンバージョンを使った施策を行う目的は、「最終的なコンバージョンを増やすこと」にあります。
それを踏まえた上で成果を上げるには、以下の点に注意していかなければなりません。
・つねに「最終ゴールへの貢献度が高いマイクロコンバージョン」を指標とすること
・実数の推移を確認すること
施策を始める前に、優先度を付けて、定期的に見直すという習慣が大事かと思います。それでは。